老いてたまるか!

残された人生で今が一番若い!山旅と雑記のブログ

登山自粛に思う

昨日、日本山岳関係4団体が「事態の収束まで山岳スポーツ行為を厳に自粛してほしい」との声明を出した。

内容は、”都市を離れ、清浄な空気と自然を求めての登山やクライミング行為は、出先の方々への感染を広め、山岳スポーツ愛好者自身が感染するリスクを高める。”というものだ。

確かに、都心部から地方の山に人が動けば、感染が拡散するリスクがある。また、山小屋などでは三密の状態で、感染リスクが高い。

九州と信州方面の山とは違うのに

僕は、九州に住んでいるが、例えば日本アルプスには、北から南まで3000メートル以上の山が、確か20くらいあるし有人の山小屋の数も60〜70あるだろう。

3000メートル級の山になると、山にもよるが、日帰りが厳しいので、山小屋が必要になる。その山小屋の多くが、ゴールデンウィーク明けまで、休業しているようだ。

例年だと、東京などの都市圏から多くの登山愛好家が訪れる。

対して、九州はどうだろう。屋久島まで行けば無人の山小屋が数カ所あるが、有人の山小屋と言ったら、久住の法華院温泉くらいだ。ここも、山小屋というより温泉宿に近い。

とにかく、西日本には、2000メートルを超える山がない。コースにもよるが、基本的にどの山も、日帰りで登山できる。

日帰りの登山は感染リスクがほとんどない

都市部からの移動ではなく、近場の山なら感染リスクはほとんどない。個人的には、日帰り登山は許して欲しかった。近所のスーパーに行くより安全だ。

山岳関係の団体としても、緊急事態宣言や山小屋の営業自粛を受けて、何らかの声明を出さざるを得なかったのだろう。当然、協会には、支部や下部組織があって、それぞれ活動をしている訳だから、統一見解を出しておく必要がある。

政府が全国に緊急事態宣言を出した以上、山岳関係団体としても、地域を指定するわけにもいかない。致し方ないところか。

不満はあるが自粛しよう

食事の準備をして、マイカーで日帰り登山に出かけたとしよう。途中のコンビニにもよらない。全く感染リスクがない。

しかし、僕を見た人は、僕を理解はしてくれない。個人的は、完全な感染防止の対策を取ったとしても、大きく見れば、外出してもいいという雰囲気を作ることになる。

自分の行動がどういう結果をもたらすかを考えて行動しなければ

政府は、不必要なが外出は避けるようにと言っている。個人個人が僕みたいな勝手な理屈で外に出れば、外出自粛の雰囲気を壊すことになる。

何より今は、そういう”雰囲気を壊さない”ことが大事だろう。

割れ窓理論

その昔、ニューヨークで割れ窓理論というのがあった。ニューヨークで凶悪犯罪が多発し、地下鉄も怖くて乗れない時代のことだ。

「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される。」という理論だ。

ちょっと話が飛躍したが、”これぐらいいいだろう!”という個々の行動が、引いては他人の無秩序な行動を引き起こし、感染拡大につながる。自分の勝手な行動が、他人の行動にも影響するということだ。

僕はこの前まで、何処に行くにもマスクすらしていなかったが、緊急事態宣言が出てからは、”反省して”マスクをするようにしている。