中国のコロ助の影響で、株式相場が大荒れだ。
”株を買うより時を買え”というのは、どういう銘柄の株を買うかよりも買う時期を選ぶ方がはるかに大切だという意味だ。
株式相場は、30%近く下落している。しかし、まだ、その”時”ではなさそうだ。
僕は、株を持っていたが、昨年末売っていた。キャンピングカーの購入や住宅ローンの繰上げ返済など、現金が必要だったのもあるが、アメリカ経済が、バブル状態だったからだ。
僕は株の短期売買や信用取引はしない。長期保有で小額の配当を稼ぐタイプだ。
それでも株は勉強になるから、毎日、株式指標やニュースには目を通すようにしている。
アメリカのバブル
「バフェット指数」という株価の割安・割高を判断する指標がある。株式市場の時価総額をその国のGDP(名目国内総生産)で割った数値だ。
実体経済とその株価には乖離がある。アメリカは、何年も前から実体経済に比べ株価が高すぎる、いわゆるバブル状態だった。
バフェット指数が、100を超えると割高と言えるが、昨年末のアメリカ市場は、この指数が140を超えていて、50年来の高水準だった。
株価は、10年に一回位は、暴落局面がある。”時”は、暴落時をじっと待つことだ。
僕は、今年のアメリカの大統領選挙に絡み、大きな変動があるのではと思っていた。行き過ぎたものは、どこかで調整しないといけない。
しかし、世の中何が起きるかわからない。中国のコロ助の影響で下落局面に入るとは・・・。
運がいい
僕は、住宅ローンを返済しながらだったので、株式投資は、小額だったが、始めた当初は、中国関連の投資信託を買って、中国経済の爆上げの恩恵に預かった。
リーマンショックもいち早く売り抜け、マイナスは出なかった。
その後、日本株を買って昨年末まで持ち続け、小額だがアベノミクスの恩恵に預かった。
ここ数年、アメリカの優良企業の株式に連動した”S&P500”というインデックス投資に注目していた。しかし、アメリのバブル状態を見ると買う気にはなれなかった。
落ちてくるナイフは掴むな
これも株の格言だ。落ちてくるナイフを掴むと怪我をする。落ちて転がってから拾えばいい。
株式市場のナイフは、まだ、落ちている。
僕は、株の本を何冊か買って少し勉強したので、チャートが読める。ローソク足というやつだ。しかし、高度なテクニカル分析はできない。あれは、短期の取引で稼ごうというトレーダーがやることで、素人が頑張っても意味のないものだ。
加えて、最近は株式市場にファンドマネージャーは1割程度しかいない。以前は、このファンドマネージャーが何億という金を動かしていたらしいが、今はAI(人工知能)がやっている。
このところの株価の急激な値動きは、ヘッジファンドのAIによるものらしい。1秒間に何十もの売買取引ができるらしいので、かつてない程の大きな値動きをしている。
億り人
トレードで、億を稼いだ人のことだが、彼らは、レバレッジ(信用取引)といって、証券会社から金を借りて、持ち金の何倍もの取引をして儲けた人だ。
100万円の現金しかないのに、3000万円の取引ができる。負けが、持ち金の100万円を超えると自動売買され、100万円は消える。
FXと言われる外国為替証拠品取引というのがある。ドルを買ったり、売ったりするトレードだ。株価と密接な関係があるが、世界最大のギャンブルと言われている。
14億円を稼いだとして有名なアキラという人もFXトレーダーだが、今回の株価暴落で、事実上破産したらしい。今回の暴落で、多くの億り人が死んだはずだ。
”時”はいつか
経済指標や企業の業績発表で株価は乱高下する。コロ助の影響が実体経済に波及してくるのは、まだ、まだ、先だろう。
”不景気の株高”という言葉もある。株価は将来の期待値だから、実体経済と連動しない。悪材料が出尽くしたら株価は上がる。
その悪材料は秋口まで続くだろう。
株価の下落より気になること
銀行は大丈夫か?銀行は、安い金利で金を集めて、長期に貸し出し、その差益で儲けているはずだ。ネット銀行の台東で収益はかなり悪化しているはず、多くの支店と従業員を維持できるのか。
日銀の低金利政策もあり、外国のリスクの大きいCLOと言われるような金融商品を大量に保有しているらしい。
これは、リーマンショックの時のような、危険な債権で、このリスクはリーマンショックを超えると言われている。
もし、CLOが弾ければ、大量に保有している金融機関は破錠することになり、日本経済の陥落だ。
僕には関係ないが、お金を持っている人は、ペイオフの利く1000万円までの預金分散をしておくことだ。
俯瞰(ふかん)
僕は、デスクワークの仕事が長かったので、”俯瞰”という言葉を少し見慣れたが、「広い視野で客観的に見る」という意味だ。
物理的には「山頂から俯瞰する景色は素晴らしい」といった使い方もする。
登山が趣味の僕としては、こんな時こそ山に登りたくなる。
株に限らず、人生”俯瞰”的に見ることが大切だ。