脊振山(せふりさん)
福岡と佐賀の県境には東西50kmとも60kmとも言われる脊振山系という山地群があり、この山系を縦走する者も多い。
脊振山はその最高峰、標高1,054.6mの山で、日本三百名山の一つでもある。
脊振山の登山口は、福岡市早良区にある車谷登山口や椎葉峠が一般的で、僕も長く福岡市内に住んでいたので、それらの登山口しか知らないが、探してみると今住んでいる佐賀県側にも登山口があるようなので、そこから登ってみることにした。
佐賀県神埼市にある犬井谷登山口だ、あまりメジャーな登山口ではない。登山アプリのヤマレコには載っているが、ヤマップには見当たらない。
整った駐車場があるわけではなく、路肩に4〜5台は駐車できるスペースがあるので、そこに駐車して登る。当然、トイレ等もないので、事前に済ませておく必要がある。
利用者も多くないので、登山道は多少荒れているが、問題なく登れる。
30分も登ると九州自然歩道に出る。これは、脊振山からの縦走路で九千部山、基山まで続いている。
縦走路は、多少のアップダウンを繰り返し高度を上げていく。
縦走路に出て1時間も歩くと視界も開けて木道になる。中には朽ちてるところもあるが、問題なく通れる。
山頂直下の駐車場に出た。
この山は航空自衛隊、アメリカ軍のレーダーサイトがあるので、車道が続いていて一般車両でもこの駐車場まで登ってくることが出来る。
自衛隊等の施設は鉄柵で囲われていて、門には警衛隊みたいな人が常駐して警戒している。
ここから山頂までは10分程度だ。
山頂到着!
振り返って駐車場方向、ガスっている。
脊振山標識の寒暖計は丁度0度だった、寒い。
山頂には弁財天を祀った石の祠がある。これは、脊振神社の上宮だ。よく見ると御供物も多い、参拝者が絶えないようだ。
ちなみに後ろの丸いのがレーダードームだ。
展望がいいはずだが、今日はガスっていて残念だ。
下山は、登山アプリの地図を見ながら別ルートで降りてみた。
林道みたいなところが多かったが、登りと違って空が見えると気分が違う。
折角なので、帰りに中腹にある脊振神社の下宮に寄ってみた。山頂にあったのが脊振神社の上宮で、脊振神社はこの二つからなっている。
GPSログ
この山も例に違わず、古くは霊山として多くの修行僧が暮らす山岳密教の修験場であったらしい。何でも栄西という僧が中国からお茶の種を持ち帰って、この地で初めて栽培したらしく、佐賀県側の山麓が、日本のお茶栽培の発祥地とされている。
また、佐賀県側の西には山茶花(サザンカ)が群生していて自生北限地らしい。
帰りにその名を取った「山茶花の湯」で汗を流して帰った。
この温泉は、僕の家から20分程度のところにあり、回数券を買って良く利用している。露天風呂からの展望もよく、この一帯では一番の温泉だ。
山道を10km歩いて、温泉で汗を流していい一日だった。