老いてたまるか!

残された人生で今が一番若い!山旅と雑記のブログ

九千部山で滑落事故

残念

26日、登山道から7メートル下の小川に転落して、49歳の男性が亡くなったらしい!

警察の発表では、死因は「外傷性気胸」ということだが、僕は若い頃「自然気胸」にかかったことがある。

気胸というのは、胸壁と肺の間に空気がたまることで起こるが、胸壁は肺を覆っているので、肺との間に空気が入ると肺が縮まって、ひどくなると息ができなくなる。

僕が罹患した自然気胸は、体の成長過程で何らかの原因で肺に穴があいて空気が漏れたものだったが、20歳前後の痩せ型で背の高い人に多いらしく、佐藤健相葉雅紀矢部浩之も発症している。

外傷性気胸というのは、その気胸が外傷性で発症することなので、一般的には交通事故などで、肋骨が折れて肺に刺さって発症したりする。

滑落された方の場合はどうか分からないが、滑落の過程で木の枝が肺に刺さったか、岩などの硬いものに胸に打ちつけ肋骨が折れて肺に刺さったのだろう。

九千部山 

www.1959matsuo.net

九千部山は、僕の住んでいる鳥栖市から一番近い山だ。厳しい山ではないし登山道も整備されている。

最初の1時間程度は沢沿いの比較的傾斜の緩い登山道を登っていく、滑落された場所は、御手水の滝(登山口の直ぐ近く)から北西1キロほどの地点というから、登り初めて30分程度の沢沿いの道だ。

発見が午前10時頃なので、9時頃から登り始めたのだろう。この時期、登山道が凍っていることもないし、霜柱程度のはずだ。

手袋が片方登山道に落ちていたらしいから、登り始めで体があったまって、アウターを脱いでいたのか、スマホをいじっていたのか・・?

普通に歩いていれば絶対に滑落が起きるような場所ではないのに・・・残念だ!

井原山でも

福岡県糸島市に井原山という1000メートル弱の山があるが、今年9月には、登山雑誌「のぼろ」の編集長57歳がやはり沢に滑落して亡くなられた。

伝え聞くところでは、学生時代に山岳部か何かに所属していて、その後はあまり山に登る機会もなく、編集長になったばかりで久しぶりの登山だったらしい。

単独行

どちらの事故も単独での登山だ。滑落の他にも道に迷って遭難することも多い。

僕も単独行で危険だが、同伴者がいれば、ペースも合わせないといけないし、何かと気を使うが、一人は楽で良い。好きな時に好きな山に登れる。

今年は、北海道や東北地方にも行ったので、30近い山に単独行で登った。

3000メートル級の山が多い長野県では、今年180件以上の遭難事故が発生し30人以上が亡くなられている。それでも今年はコロナ禍で例年に比べて少ない。

僕も来年は、長野県に行こうと思っている。知らない山は、登山アプリやインターネットで調べて、できるだけ、危険の少ないルートを選んでいるが、低山でも高山でも山岳事故は起こる。

僕も下山中に滑って転けたりしたことも多いが、ほんの少しの油断だ。

このほんの少しの油断を防ぐためには、こういう事故の事例を真摯に受け止め、自戒するしかないだろう。

僕は還暦過ぎのジジイだが、亡くなられた方は僕よりも若い、九千部山の近くに居住するものとして、同じ山好きとして、ご冥福をお祈りします。